2021年1月30日、 IHA(オンライン)で、 長谷川逸子さんプロデュース&キュレーションで、能作文徳さんとレクチャー&ディスカッションしました。
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gallery IHA 2021new year online lecture
「伝統知の再発見とエコロジー」
produce & curation 長谷川逸子
川島範久 × 能作文徳
「一宮のノコギリ屋根」2020年度JIA環境建築賞・大賞
「明野の高床」 gallery IHA 住宅建築賞2020受賞
趣旨:「アフターコロナ」の世界のゆくえがなかなか見えない日々が続きますが、気候変動、新自由主義経済の見直し、これまで以上にエコロジーが大きなテーマになってくることは間違いありません。「環境建築」にとりくむ新しい世代の建築家お二人にご登壇いただき、それぞれの建築を介して議論したいと思います。(長谷川逸子)
●「一宮のノコギリ屋根」2020年度JIA環境建築賞・大賞
愛知県一宮に建つ、若い夫婦と3人の子供のための住宅。織物生産が盛んだった一宮の織物工場で採用されていた北向き採光面のノコギリ屋根を南向きにして採用し、太陽から降り注ぐエネルギーを最大限に活用できるようにした。伝統・慣習的な建築形式がもつ環境ポテンシャルをシミュレーションも活用して読み解き再構築し、シンプルな現代の技術を付加することで、省エネルギーかつデライトフルな環境を実現する試み。(川島範久)
●「明野の高床」 gallery IHA 住宅建築賞2020受賞
敷地は山梨県北杜市。①脱コンクリート、②生分解可能な藁壁利用、③オフグリッドシステムの導入の3つを試みる。土壌の健全性を配慮した鉄板の独立基礎によって木造平屋を高床で持ち上げ、350mm厚みの断熱性能のある麦藁のブロックを積み上げて土壁で仕上げ、南側に傾斜した片流れの大屋根に16枚の太陽光発電パネル(5.5kW)、太陽熱温水器を設置。太陽の力を活かし、生分解する材料を用いた土に還る次世代の住宅。(能作文徳)